WHOに変わる国際機関の検討
おはようございます。高橋ひろしです。
先週末、トランプ大統領がWHOに変わる国際機関を作る検討をしているというニュースが少し出ました。大手通信社(マスコミの情報源となる会社)では配信されていないので、私が確認したところ、日本では産経新聞だけ報じていて、主要海外メディアでも報じられた形跡がありません。元の情報はポリティコという政治に特化した配信社も兼ねるニュースメディアが報じたものです。
WHOの解体への一歩になるか
記事によると「Aides to President Donald Trump are debating(中略)including cutting off U.S. funding and trying to create an alternative institution.」(大統領補佐官は、WHOへの拠出金カットやWHOに変わる機関を作ることを話し合っている)と事実的に書かれているのですが、これが事実かどうか他メディアで確認できません。この記事には会見映像も出ていましたが、拠出金の話でした。
噂レベルなのと大統領補佐官が事実として伝えたのでは意味合いが違いますが、仮に事実として伝えたのであれば、WHOを潰さなくてもいいけど大金は出さないカードに使うだけかもしれませんし、言葉通り、WHOが解体する第一歩になりそうです。
この確認できない情報を書いたのは、世界2大放送局であるイギリスBBCにビル・ゲイツが新型ウィルス問題で頻繁に登場しているからです。130億円の資金を投入してワクチンの開発を加速をしたり今度の見通しなどでアメリカCNBCなどには登場していましたが、イギリスBBCに出ているというのがポイントです。
WHOへの拠出金は、定められた金額以外に、寄付金があります。その寄付金額トップ3は、アメリカ、ビル・ゲイツ、イギリスなのです。この3者の寄付金を元に、新しい機関を設立するのは容易です。特にWHOが中国寄りだと批判が出ている中、その行動はさらに容易になるでしょう。
新しい機関ができたら日本はどうするか
私達が気をつけないといけないのは、まず新しい機関はかなりの部分でAIなどの技術が使われるでしょう。すると、多くの人はAIの決定を何ら疑いもなく実行してしまいがちになります。 そんなことはない!と思われるかもしれませんが、今でもカーナビなどで案内されてままに車を運転する人は大勢います。 ですので、私達は自分の頭で考える事と、自分の考えを守る事が必要になってきます。
そしてもう1つ。もしアメリカがWHOから事実上脱退し、日本が脱退しない場合、日本が拠出金と寄付をさらに積み増ししないと中国の言いなりの機関になる可能性があります。 実際にユネスコはアメリカが脱退し、日本の拠出金とロビー活動で中国の台頭を防いでいます。 WHOもアメリカが撤退すると日本がお金と活動をもって中国を抑え込む立場になるのです。 そこまでして日本や世界に十分なリターンが見込めるのか、考えていかなければなりません。
日本では国際機関といえば非常に良いものだ、という印象をもっている人が少なくありませんが、それが幻想です。その幻想を捨ててアメリカと一緒にWHOを諦めるのか、中国を抑えるためにWHOに残るのか、その選択をすす時期は比較的近いのかもしれません。
※8:30追記 アメリカはWHOへの拠出金の中止指示を発表しました。