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水素燃料エンジンで走る列車

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おはようございます。高橋ひろしです。

 

今月、フランスの列車など鉄道インフラ製造を手掛けるアルストム社とイタリアのガス供給インフラ会社のスナム社が、今後5年間をかけてイタリアでの水素燃料エンジンで動く列車の開発に関する同意を結びました。アルストム社は水素燃料電池で走る列車の製造とメンテナンス業務を担当し、スナム社は水素製造と水素ガス輸送のインフラを整える業務を担当し、来年から行う予定です。

 

水素燃料エンジンで走る通勤電車

水素ガスは、化石燃料に代わる地球温暖化対策となる代替エネルギーとされ、水素インフラの構築は新型コロナウィルス後のEU経済復興計画に組み込まれる可能性が高くなっています。実際に、2018年からドイツでは世界初の燃料電池による水素燃料エンジンで走る通勤電車「コラディア・リント」(リチウム電池も併用)が運行されています。時速は140kmで連続走行距離は約1000kmです。

 

水素燃料エンジンはクリーンでも水素を作ることが環境負荷

水素燃料エンジンは水素を必要としますが、水素は自然界には単独の資源として存在しないので、水(もしくは炭化水素)を分解して水素を作ります(水は水素と酸素からできています)。水素を燃やすために酸素を使いますが、廃棄物は水になります。 「水素をエンジンで燃やすとエネルギーと水になる」ので環境に優しいと思われがちですが、その水素を取り出すために環境負荷がかかっています。 日本では2014年にトヨタが水素燃料電池で動く車を発売していることから、街中に時々「水素ステーション」がありますが、この水素は炭化水素、つまり原油から石油を作る過程で水素を分離しています。 わざわざ石油→水素→エンジンとしないで石油→エンジンで直接燃やしたほうが効率的ですし、結果的に環境負荷が少なくなっています。そのため、水素燃料電池で動く車はほとんど存在しないばかりか、2014年にBMWは撤退、2019年にマツダも撤退しています。

 

全体を見るWell to Wheel CO2排出量

水素燃料エンジンは水しか出さないので一見環境負荷がないように見えますが、その燃料となる水素を取り出すときに環境負荷がかかります。そういった途中経過を含めて最初から最後までの二酸化炭素排出量のことを「Well to Wheel CO2排出量」と言い、全体としてどうなのか?という事を考える時代になってきています。

 

全体を見て考えれる視野をもつ

今回の鉄道においては、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーから製造された水素ガスを利用することで、この問題をクリアーにしようとしています。具体的なデータが発表されていませんので検証はできませんが、自分たちが直接利用する最終的なものだけではなくて、どうやってその燃料を製造しているのか? そのコストと環境負荷など、全体を見て考えれる視野をもつ必要があります。

 

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高橋 ひろし https://deepcoresystem7.com/lp/