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原油マイナスでもドル高にならなかった事実

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おはようございます。高橋ひろしです。


週明けの原油先物相場が暴落し、指標の米国産標準油種(WTI)の5月渡しの価格が史上初めてのマイナスである1バレル=マイナス40・32ドルになりました。マイナスというのは、売り手が代金を支払って原油を引き取ってもらう事を意味します。

 

原油先物って何?


先物というのは、先に買います&売ります!とキャンセル不可の予約をしておいて、ある期限までにその時の価格で現物(石油)を売買するものです。

5月渡し分の先物取引は4月21日が引き取る期限。この日に受け渡しがされますが、売り手としては高騰する保管料(主にタンカーのチャーター代)に耐えられずお金を払ってでも渡したい、買い手も需要が無く新たな保管料がかかるためお金をもらうなら買いますよ、という状況です。


もともと5月渡しの一部の原油についてバレルわずか2ドルの価格を提示している状況だったため(アメリカのテキサス州)、生産者が手持ちの原油を処分するため買い手に支払わなければいけない状況がありました。 そのため、マイナスになることは想定されていましたが、ここまでのマイナスになるとは思っていなかったでしょう。

原油先物に関しては、ある程度予想されていたので、6月渡しの先物は20ドルを超える取引に一旦戻りましたが、その後パニック売りで再びマイナスや1ケタ代や10ドル代での原油安が続いています。原油安に関しては、また別の機械にお話ししたいと思いますが、ここれで注目したいポイントはドル円相場です。

 

 

予想外の出費は必要な時は現金が必要

マイナス40ドルを付けたという事は、現金ドルが急速に必要になります。そうなると、必然と現金ドルが必要なため、ドル高円安になります。しかし、今回はそうはなりませんでした。

ここがポイントです。ドルの需要はあるはずですが、ドルへの信用が少しづつ揺らいでいるのです。 そもそもお金というのは、みんなが「お金である」と信じているから成り立つものです。 そのお金が必要なので通貨高になってきます。

 

お金の信用が揺らいでいる可能性

今回ドル高にならなかったということは、その信用が少し薄れてきていることを示唆します。そうなると、次は何を信用していいのか? それはまだ見えてきていませんが、少なくとも基軸通貨への信用が徐々に減ってきている可能性は認識しておきましょう。


高橋 ひろし https://line.me/ti/p/@584zlqhm