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汚染水の海洋放出

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おはようございます。高橋ひろしです。


東京電力福島第一原発の処理済み汚染水について、今年に入って福島県内の市町村議会などが、海洋放出への反対や陸上保管の継続などを求める意見書・決議を相次いで可決しています。東京電力は2022年夏にタンクの増設が限界を迎えると説明し、政府内では海洋放出を有力視しているものの、地元では反対意見が根強く残っています。そのため、処分方法の決定時期が今秋以降にずれ込む可能性が高くなっています。

 

トリチウム(三重水素)

各所で「処理済み汚染水」と言われ、特にトリチウム(三重水素)が問題視されています。トリチウムは自然にもあるもので、大気中、雨水、ミネラルウォーターや水道水にも含まれていて、比較的身近なものです。 だからといって人体にとって無害というわけではなく、どんな物質でも大量にあると有害になってしまいます。 つまり、量の程度問題です。

 

国際的に7000ベクレル/Lが基準

原子力発電は世界中で行われており、通常運転でも「処理済み汚染水」は発生し、海へ流しています。そのときに国際的な基準値がありますが、日本の基準値は国際的にも非常に厳しい基準値を設けています。各放射線物質の基準は同じ~100倍厳しく、合計としては国際的に7000ベクレル/L(ベクレルというのは放射線の強さを示しています)ですが、日本は1500ベクレル/Lです。

 

事故当初から処理済み汚染水はこの基準値以下

そもそも事故当初から処理済み汚染水はこの基準値以下だったのです。

現場で作業にあたる技術者としては、基準値以下ですから、通常ならルールに従って放水を開始します。ところが、福島第一原発での大事故が発生し、政治的な問題から「基準値で問題ないけど放水するな」となり、今に至っています。この基準値問題はこのコラムでは何回か書いていますが、変更するのであればそもそも基準値など不要ですし、基準値を決めたら基準値にのっとってきちんと進めていかなければいけません。

もっともこの時期は、空気中や食べ物の放射性物質の基準値を大幅に超えたのに「ただちに健康に影響しない」としてしまっているので、もはや基準値そして法律の意味がなくなっています。

 

基準値を決めた国に信用が無い

こうなってくると、基準値を決めた国が何を言っても信用が持てなくなります。だからこそ、国際基準よりも厳しい日本の値でさえ海洋放出ができないのです。そもそも日本の基準値の数倍=国際基準で海洋放出をしている国が大半であり、日本の近海でいえば韓国も海洋放出しています。韓国にいたっては2007年までトリチウム除去装置をつかっていなかったこともあり、2010年頃までは毎年600テラベクレルものトリチウムを海洋放出していました(2013年以降は毎年360テラベクレルに減少)。

 

国際的には海洋放出していない方が迷惑

こうして見ると、世界的な基準でいえば海洋放出は問題ないばかりか、国際的な基準値以下なのに、なぜ海洋放出しないでいるのかの方が不思議なのです。目の前の信号が「青」なのに進まないのは違法ではありませんが交通渋滞の元になり迷惑をかけてしまいますよね、それと同じです。

 

根本的な問題は知識不足

この根本的な問題は、国の基準値やルールに信用が持てなくなってしまったことと、一人ひとりが科学的根拠や社会生活上のメリット・デメリットを考えるだけの知識がない事です。国際基準値以下の海洋放出がダメなら、なぜ通常稼働時に問題にしていなかったのか、そもそも建設に反対しなかった理由は何なのか? 当時知らなかったで済んだのなら、今でも社会生活上で科学的な問題はないはずです。日本国民全員がこうした知識を持てば、「風評被害」も劇的に減るでしょう。 ただ残念なことに、多くの人がまだまだイメージで動いています。 この社会では科学的視点の他に他人からどう思われるかを考えなければいけない時代であるのも事実です。

 

 

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高橋 ひろし https://deepcoresystem7.com/lp/