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無人運航船で必須なのは操縦できない設計

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おはようございます。高橋ひろしです。

先週金曜日、三菱重工業が長崎市の長崎造船所で建造する大型高速フェリーに無人運航システムを導入すると発表しました。無人運航システム船は2021年6月末に新日本海フェリー(大阪市)へ引き渡し、国内航路で商業運用しながら約1年間、実証実験を行います。

 

三菱重工業は信頼を取り戻せるか?

無人運航は人工知能(AI)が操船し、必要に応じて陸上から遠隔操作するもので、世界に先駆けて25年までの実用化を目指しています。三菱重工業は飛行機の三菱スペースジェット(旧MRJ)の開発で遅延を繰り返し、国内からも信頼が落ちた上(JALは来年受領開始を予定だったが現在の試験10号機でも不都合があり事実上未定、ANAは度重なる納入遅延により代替機を手配済み)、先月には人員削減をし将来的な開発中止も視野に含めた大幅な見直しとなっていますが、造船業では顧客の信頼ある船をつくってもらいらいものです。

 

無人運航でも人がかけつけられる状態で運行

無人運航といっても自動化しても万が一のための備えとして訓練された人員が必要と考える人が多くいます。電車などでは無人走行が実行されていますが、万が一の時に遠隔監視でも、対処できる距離にいる点があげられます。つまり省人力化やオートパイロット(自動操縦)が搭載されるだけで人員が操作できる前提で作られているものが今までのパターンです。

この場合、より熟練した人員が必要になります。実際に飛行機のボーイング社ではオートパイロットを使うには手動操縦より難しい資格が必要な場合があります。これは今まで自動で運行していた状態を人の手に戻すときに、自動運行の状態をすべて把握して引き続き操縦する技術が求められるのと緊急時はオートパイロットが解除されるからです。 そうかと思えば、同じ飛行機のエアバス社などは緊急時こそ人よりオートパイロットを優先させる機種もあり、設計思想がバラバラです。

 

船舶は自動化より乗っ取り対策の方が重要

飛行機の場合は、離陸以外はすべて完全自動でできるまでの環境が整っています。しかし船舶の場合は海洋上の自動操縦こそあるものの針路保持などの省人力化がメインであり環境も研究も進んでいません。経済的に開発するメリットがなかったのと、海賊などの乗っ取り対策の方が重要だったからです。

 

一切の操縦ができない事が海賊対策

国内フェリーなどで無人運航船をする場合は、海賊対策などはそれほど考えなくて良いでしょう。むしろ緊急時の顧客対応が求められますから、人員が必要になる可能性があります。 ところが、国をまたぐ長距離無人運航船の場合は海賊対策が必要になります。 無人運航船での海賊対策とは、完全なる無人化、そして船からは一切の操縦ができない仕組みを開発することです。

船を乗っ取っても一切の操作ができなければ、海賊としては物理的に破壊する以外の選択肢がありません。しかし同時に目当てである金銭的な荷物の奪略が難しくなります。ハードやソフトは多重化させて、仮に主機関がトラブルで動かなくなっても修理不要で最後まで運行させないといけないのです。ここが船における無人運航での難題です。

 

今までと全く違った発想が必要

無人運航させるなら一切の操縦ができない船に仕上げる。日本では「万が一の場合はどうするのだ?」という声がすぐに飛び交いますが、万が一のときもすべて遠隔操作で行える船にする。今までと全く違った発想で設計されるのが、無人運航船なのです(※今回製造される無人運航船は人が操縦できる今までの延長線上の設計です)。

 

 

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高橋 ひろし https://deepcoresystem7.com/lp/